白いパズル
隣の上司が白いパズルを購入してきた。
それというのも、
買ったは良いけどお金になるような使い道に困っているインクジェットプリンター。
インクジェットで印刷したものを今度の展示会に持っていくらしい。
隣の上司はずっとパズルに印刷する事を推していた。
他にも案を出せと言うので、
わたしはノベルティ向きなものに印刷してはどうかと提案した。
わたしがパズルに否定的なのを気にしてか、
あまり乗り気では無いが隣のは他の物にも印刷して持っていく準備はすると言っていた。
パズルに興味を持ってくれる雰囲気の企業展示会なのかもしれないが。
それはわたしには分からない。
そしてある日突然、白いパズルを購入して来た。
箱を開くとバラバラのピース。
完成したパズルも売っていただろうに。
そんなオチだろうとは予感していた。
まんまとハマりやがって。
白いパズルを完成させてくれる人物を捜していたようだが、見つからなかった。
わたし「正月休みの予定決まりましたね」
隣の上司「やりたい事が沢山あって私パズルなんかやってる時間無いよ!」とキレた。
わたし「完成したはいいけど、印刷で失敗するんですよ」
隣の上司「ヤなこと言うねえ」と気落ちした。
白いパズルは4年ほど眠る事になる。