いつしか日記

日々の日記。圧倒的に仕事の話。

演出家へのお願い

2021.8.16

 


月曜日。盆休み明けの月曜日・・・



たださえ憂鬱なのに

着いてすぐに笑い袋がまだ引きずってるのが分かった。

自分にケチをつけてくる上司のNを避けている。

 

 

 

全員を警戒しているのか、ただの人間不信なのか、

『お姉たま』のわたしにも挨拶がなかった。

無視ではなくボソボソっとは言ってる。

 

それだけで憂鬱さが少し吹き飛んだ。

ありがとうLOWテンション。

 

アタシ達仲良しだよね!という一方的な負荷が無い日は気分が軽やか。

 

 

 

しかし避けるとしてももうちょっとバレない努力した方が円滑にならんか、と見てて思う。

 

『朝避けちゃったけど今は冷静になった。

午後からはちゃんと普通に接しよう』でもない。

笑い袋はずーーーっと引きずっている。

引きずるというより設定を変えたって感じ。

また設定し直さない限り態度はそのまま。

 

ちょっと雰囲気漏らしてるくらいなら大人だから気にしてないようにしてくれるだろうけど、

盛大に漏らしてたら触れざるを得ないじゃんね。

 

 

 

 

 

 

 


今日は殿の不調?でズラした会議がある日。

 

会議があるという事は、近々各部署でミーティングを開催するということ。

ミーティングって言ったら笑い袋の件がメインになりそうだ。

 

 

 

 

 

 

朝礼が終わると何かしに隣のが現れた。

笑い袋はゾンビみたいに暗かったが、

大好きな"隣の"の姿を見て一瞬で元気を取り戻した。

 

 

あーぁ。

騒がしいテンションが戻って来てしまった。

 

 

 

隣のに対しては入社してすぐに友達のようなフランクな喋り方をしていた笑い袋。

 

いや、友達なら対等。

笑い袋のは大いに見下した喋り方。

 

 

笑い袋は敬語が使えない訳ではない。

隣のには使わなくて良いと判断した時期が早かった。

Nは2人の会話を聞いて

「隣のさんは偉い人なんだからその喋り方はダメだ」と教えたらしいが全く直していない。

 

これまた笑い袋の中ではわざわざ設定し直さないと変更出来ない仕様なのかもしれない。

 

 

"隣の"も流石に分かってるようで、

あまりにも馬鹿にした喋り方に「あたしナメられてるよね?」と気にしていた。

しかし笑い袋に注意した事は無い。

 

昔の鋭い牙の隣のだったら大変な事になっていたが、

今は歳も取り、色々あって牙も丸くなった(抜けてはない)ので気にしない方向でやり過ごすらしい。

 

 

わたしも笑い袋からの『先生』『お姉様』「お姉たま』呼びを注意しないでいるからあーだこーだは言わない。

 

そのまま他人に違和感を与える存在であってくれって意味で放置してる。

 

注意した所で直りはしない。

 

 

 

 

 

 

 

 

結局また憂鬱な月曜日になってしまったが、

笑神様は突然舞い降りた。

笑い袋がまた選択を間違えた話。

 

 

 

朝から俯いて何か書き物をしていた笑い袋がパッと顔を上げ、ソワソワし始めた。

(報告書が書き終わってNに見てもらうタイミングを探ってソワソワしてるなきっと)

 

Nは目の前の席にいるがなかなか声をかけない笑い袋。

Nが物を探しに一瞬だけいなくなると、

笑い袋は立ち上がって抜き足差し足忍び足になり、Nの机の前に来ると周囲を見回した。

(『捜したんですけどぉNさんいなかったのでぇ』の証拠の為の演出ですね)

 

見回した近くには画面の写り込みで全てが見えているわたしと、

Nの隣の席で笑い袋の行動を気にしない様にしているOがいる。

 

笑い袋はNの机に"何か"を置いてスッキリした様に部屋を出て行った。

 

 

 

わたしは必死に堪えていた笑いを解放した。

 

 

わたし「何置きました?」

O「報告書」

わたし「やっぱり笑 画面の写り込みで全部見えててキツいんですけど笑

あの人動きコミカルだから全部漫画の擬音が頭上に見えてて可笑しい」

 

 

ソワソワしてる時は某漫画の『ざわ・・』みたく

『ソワソワソワソワ』って擬音が視覚的に見えた。

ソワソワしてます!って主張が強い。

 

抜き足差し足忍び足の時は『そろーっ』という擬音が見えていた。

コメディなタッチの時に描かれているあの『そろーっ』が。

それも主張が強い。

 

周囲を見回した時もちゃんと『キョロッキョロッ』が頭上に見えていた。

強い。

 

いちいち演出がオーバーである。

 

 

実は笑い袋の第一印象が『舞台役者目指してた人かな?』だった。

 

極度の笑い上戸という無理な設定を自分に課して入社して来た時は変な処世術する人だなと思ったけど、

本人に確認したら演劇はやってないと。

 

自分で擬音を口にしながら行動する事が多く、

そういう演出癖があるだけみたいだった。

 

 

 

 

わたしは煩くて大袈裟な人にはあまり関われないタイプだけど、

ただ見てる分には面白かった。

爆笑だった。

 

関われないけど。(2回目)

 

 

 

 

 

わたし「なんか青いの貼ってません?」

写り込みで青い付箋が貼られているのが見えていた。

 

O「『Nさんよろしくお願いします』だって」

やはり報告書に貼ってあるらしい。

 

わたし「え、初めから直接渡す気ないじゃ無いですか」

 

 

 

すぐにNが戻って来て状況を把握する。

 

Nは腹を立てた。

N「じゃああたしも報告書に却下って書いて置いとけば良いんだ?」

 

そんなに話したくないっていうならそれが配慮なのかもしれない。

ただなぜ却下なのかは自分で考えないといけなくなるけど。

 

 



Nは『却下』という意味で笑い袋の机に報告書を置いてやり返していたが、

冷静になったようで再び引き取って自分の机に戻していた。

 

 

 

 


昼。

部屋にNがいるから一度もメールチェックに来ない笑い袋。

 

わたし「大丈夫なのかよ」

もちろん笑い袋の事を心配している訳ではない。

N「ボスさんいる時に来ないかな・・・」

 

ボスさんがいたら反省する演技するに決まってるじゃん。

 

 

笑い袋の態度はさっきボスに報告していた。

今日1日だけの日記だと足りないけど、

笑い袋の自分ファースト過ぎる行動には周囲の嫌悪感がブックブクに湧いて肉を溶かすほどになっている。

 

 

 

 

 

 

 

Nがいない隙に部屋に入って来た笑い袋。

Nが狙って後から入室し、エンカウントした。

 

 ▶︎たたかう

  どうぐ

  にげる

 

N「笑い袋さん、ただ置いて行かれても分からない。説明はしてくれないの?」

笑い袋「はい!します!笑 すみません!笑」

N「説明もなく報告書だけ置かれても、どうかと思うんだけど」

 

笑い袋、説明する準備に忙しいフリしてNの文句を無視する事に成功した。

口煩い親扱いである。

 

 

N「図面とか現物とかつけるんじゃ無かったっけ?これはもちろん営業にも話したんだろうし(話し合ったとは思ってない)、誰が誰に伝わってんのか分からないけど」

 

笑い袋は口煩い親の話は聞こえてないかのように淡々と自分の説明を始める。

 

 


笑い袋「今回は交換だけで〜(代納扱いじゃないんですよ)」って軽い感じで言ってるけど、

代納と交換ってどう違うの?

交換が必要な事態って対策の対象じゃないのか?

 

「今回は代納扱いじゃなくて、交換なんですよぉ!」

と言われればセーフな様にも聞こえる。

NOが騙されそう?になって勢いが止まりかけてたから聞いてみた。

 

 

わたし「交換と代納って違うんですか?」

O「いや、どっちも不良品扱いだよ」

N「ミスはミスよ」

 

なんかハッとしたように見えたのは放っておこう。

NOのエンジンがかかった。

 

 

 

・不具合品の『代わり』に良品を『納入』します。

・不具合品と良品を『交換』します。

 

実際やってる事は同じ。

詐欺師の口上だ。

 

 

 

 

 

 


残業時間。

Nが笑い袋を報告書の事で捕まえた時に

「すごい事言ってたよ」と繰り返し言うから期待した。

 

 


内容はラミネート中の毛ゴミ問題。

笑い袋がラミネートしたやつ。

毛ゴミが全く入らない事も多いが、毛ゴミ0に出来るという保証もない。

でもお客さんは毛ゴミが無い物が欲しい訳だから発生原因と流出原因を対策しないといけない。

 

一応、服の繊維とか入らないように給食当番みたいな格好でラミネートをやってるが、

デカい毛が入っていたと笑い袋担当のお客さんから連絡が来た。

 

 

笑い袋が書いて来たのは

・発生の原因が古いラミネートでやったから。

・対策は新しいラミネート機でやる

 

 

 

N曰く、

「新しいからってゴミが入らない訳じゃない」

 

わたしは扱った事が無いから詳しくは知らないけど、

新しいって言っても浮遊するゴミを除去する機能が搭載されている訳でも無い。

ただ新しいだけ。

古いのも同じ空間に置いてあって新しいラミネート機の方にゴミを近付かせない電磁波が出てる訳でも無い。

ただ新しいだけ。

 

わたしからも「新しいのだっていつまでも新しいままじゃない。何回使ったら"新しい"じゃ無くなるのか決めないとお客さんによっては突っ込まれますよ。

"新しい"が無くなったら"新しい"の買ってもらえるんですか?」

 

素朴な疑問を投げかけた。

 

 

 


そして流出の原因が検査の見落とし。

対策が『ライト板を使う。』

 

 

ボス「なぜ毛ゴミでライト板?」

わたし「別の対策でライト板って書いてましたよね?」

ボス「裏に貼る両面テープの不良の時だよ。今回は毛ゴミだし」

わたし「"対策"の使い回し笑」

 

ライトで照らした所でなんなん?という。

 

 

①印刷が終わった紙をライト板に置きます。

②ライトで毛ゴミに光を吸収させます。

③ライトをOFFにしたら毛ゴミが光ります。か?

 

 

「普通に天井からの蛍光灯で見えるけど。

検査中目でゴミを捉えなかっただけの話だと思うが。」

というボスの見解。

 

 

原因に対しての対策が大袈裟。

そして装飾がトンチンカン。

演出癖が出てる。

これまた直らないやつよ。

 

 

 

 

 

 

Nの『すごい事言ってたよ』はここから。

 


『隣のさん(前任者)の頃から何度も交換という形でやって来ている。

あたし(笑い袋)はそろそろ対策が必要かなと思い自ら報告したまで』だと言ってきたらしい。

 

 

Nは喋りたい事だけ喋ってその他の前後の内容や状況等は聞き出さないと分からない。

 

だから状況は想像だけど、

Nに何か言われそうになって咄嗟に自分に非はない事を主張した時に出たセリフだと思われる。

 

 

笑い袋は元々交換の多い製品だと知っていた。

でも前任者の意思をそのまま引き継いで

何度も不具合を送り続け、その度に交換していると。

 

 

散々隣ののやり方を真似するなと教えられ、

笑い袋自身も隣のの事は見下した態度で接しているのに、

都合の悪い時だけ隣のの陰に隠れようとする。

 

 

 

それにしても本当によく文句言わないなお客さん。

不具合送りまくってるのにシャインマスカットで返してくれて、

それのお返しに不具合送っても文句言わないもんな。

営業には文句来てるみたいだけど。

それに更に胡座かいちゃううちの担当窓口も凄い。

「ご迷惑をおかけして〜」も言わない。

 

 

 

 

 

あとNが言ってたのは、

『対策の追求したらボスさんと他のみんなのせいにしていた』と。

 

また詳細は分からないけど八つ当たりにもほどがある。

 

 

 

反射的に言い訳が出てくるのは凄いけど、

信頼関係を左右する刃物だとか思ってさ、

言い訳と思われないようなレベルまで技術を磨いてから扱って欲しい。

騙すなら最後まで上手く騙してくれ。